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2017-02-09

ラスコー展 再訪_2017.0209

昨年11月に既に観たラスコー展、ちょっと気になることがいくつかあり、再び出向く。その間、書庫の旧石器時代の芸術関連の書籍やビデオをざっと当たり直し、最近の研究もいくらか調べ、自分なりの着眼点を整理して行く。

もちろん研究者ではないし、単に自分自身の制作観から派生した個人的興味に過ぎないが、ざっくり言うとイメージ(もしくは幻覚)と場(例えば洞窟の形状など)が、どう密接に関係づけられるのか、ということの自分なりの再確認。
真っ暗な洞窟の中のランプの揺らいだ光で浮かび上がる岩の凹凸や自身の影、さらには反響音も想定しながら、クロマニョン人の心の中に分け入ることが肝要と思うが、これは文献や写真だけではもちろんカバーできないし、あの場でどのような体勢・方法で描いたのかということ等も、その場に立たなければなかなか想像できない。会場の見事なレプリカも、そのためのほんの僅かなとば口にしか過ぎないが、現地で体感できぬのならこれがせめてものチャンスというもの‥。再度観て、感じ、得たものはそれなりに多い。

これらの類いは昔から興味があり、そこそこ関連資料がでてきた。全てのページに眼を通すことはしないが、斜め読みで再読。以前読んだ本は内容をほとんど忘れている。この分野、科学的新事実の検証以外は永遠に正解は出そうもなく、昔の本でも充分面白い。

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