2010-04-28
二足歩行の苛烈さ
まだ寒暖の差が大きい日が断続的に続いている。腰痛の具合は一進一退。マッサージを2回ほど受けた。まだ、雨が降り冷え込むと疼き出し、ビクビクしながら立ち上がったり、歩いたりしている。リフォーム準備のための片づけもなかなか進展しない。
7-8年ほど前だったが、ひどい症状の時があった。
安静にして、仰向けで寝ていた状態からピクリとも動けない。トイレに行きたいのだが、膝を曲げることも体をひねることもできない。首も持ち上げられない。体の全身の部位、筋肉の一つ一つと対話しながら、どこをどの程度、どのような順番で動かせば問題なく立ち上げれるか試行錯誤し続けた。20分ほどかかってようやく体を反転(たったそれだけ!)させることができた。
大学時代、三木成夫先生の「生物」の授業で「個体発生は系統発生を繰り返す(ヘッケル)」という例の有名なテーゼを聞いた。それは『ヒトは胎児の時、僅か1週間ほどの間になんと5億年の進化の時間を通過するんですねぇ‥』という先生の名口調とともに記憶されている。
反転した後、四つん這いになって芋虫のようにそろそろと這っていったあの動きは、大袈裟に言えば、水生動物が上陸した時のような進化の過程をなぞったような気分だった。
重力と拮抗する二足歩行は、ヒトにとって精妙かつ極めて大変な労力を要する行為なのだった。
(旧サイトの「活動記録」より一部抜粋して転載)
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